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リワーク支援を上手に活用!職場復帰を目指すための訓練内容、効果、費用を解説します

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リワーク支援とは、様々な理由で休職を余儀なくされている方々が再び職場へ復帰できるよう、他方面からサポートすることを目的とした「復職」のための支援です。

 そこで当記事では、復職のためのリワーク支援とは一体どのような内容の支援なのか、また支援による効果や手続き方法のほか、支援に伴う費用面なども詳しく解説していきます。

<リワーク支援とは?>

リワークとは、「Return to work(仕事復帰)」を短縮した造語です。この言葉を用いた「リワーク支援」という事業とは、適応障害やうつ病などのメンタル不調や、事故やけがによる身体面の不調で障害者手帳を所持している方・診断書をお持ちの方で休職中・休職する事になった方々が、再び職場復帰するためのリハビリテーションプログラムのことで、復職支援プログラムとも呼ばれています。



<リワーク支援によるプログラムの訓練内容>

訓練と聞けば、努力して頑張るもの…というイメージを多くの方が持っています。しかしながら、リワーク支援での訓練は、決してご本人に無理をさせるようなものではありません。重荷を課すのではなく、逆に心身へ掛かる負担を出来るだけ減らし、仕事を長く続けるためのスキルを無理なく身に着けてもらうためのプログラムなのです。

では、具体的にどのような内容でプログラムが組まれるのでしょうか。施設による違いはありますが、効果とともに一般的な内容をご説明いたします。

  • 認知行動療法

医療のリワークでプログラムされることの多い治療法です。自身の特性を知り、ストレスの感じやすさや物事の受け止め方などを把握することから始まります。考え方のパターンや行動を良い方向へ変えていくことで、問題解決を早める心理療法です。この対処方法を身に着けることができれば、仕事上のストレスをある程度、自身でコントロールすることができるようになります。

  • アサーション

アサーションとは、対人技能訓練の事です。例えば仕事上の上司、部下などの役割を与えられた方々と一緒に、スムーズなコミュニケーションを取るためのロールプレイを行います。この訓練を重ねることで、適切な自己表現が身に付き、相手の考えや感情も尊重して行動できるようになります。

  • 作業課題

作業課題とは、主にオフィスワークの練習です。実際オフィスで行う仕事をコツコツと行うことで、集中力を身に付けることができます。

  • キャリアデザイン

これまでの業務経歴を振り返り、ご自身の能力を再認識した後は、新たなキャリア設計を組んでいくというプログラムです。この作業でご自身のスキルと生活とのバランスがうまく取れるようになれば、復職後の定着がより強固なものになります。

  • 集団行動での余暇活動

リワーク支援では、何人かで行動を共にし、スポーツやゲームなどの余暇活動(レクリエーション)を行うという訓練もあります。集団での行動に慣れていくことで、コミュニケーション能力を上げる効果が期待できます。

プログラムの内容は、施設によって異なります。まず、どの施設でどのような内容のプログラムが行われているのかを事前に調べておきましょう。ご自身にできそうなこと、向上させたいこと、今後の復職に役立てたい内容をしっかりと見極め、主治医と相談しながら慎重に支援先を決めることをお勧めいたします。

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<リワーク支援を受けるまでの手順>

では、どうすればリワーク支援をうけられるようになるのでしょうか。手順をご説明いたします。

  1. 各機関へのお問い合わせ
    まずは、様々な機関へ問い合わせを行います。相談先は「リワーク支援を行う事業所」、「医療機関(主治医)」、「所属会社の保険医、または人事部の担当者」の3か所から、一番相談しやすいところを選びましょう。

  2. 利用手続き
    相談後に利用先を決めた後は、利用するための手続きを行います。担当の方に必要書類を確認しましょう。書類のなかで特に重要なのは、病名の分かる診断書です。診断書は主治医に依頼して書いてもらいましょう。また、就労移行支援事業所を利用する場合は、受給者証の申請手続きも併せて進めていく必要があります。

  3. 計画書が作成される
    担当者、ご本人、会社の3者で、復職に向けた方向性のすり合わせが行われます。計画の合意が取れたら支援利用の開始です。



<リワーク支援に掛かる費用と特徴>

ではリワーク支援を受けるにあたっての費用は、どのくらい必要なのでしょうか。個人の負担額については、「支援を受ける場所」によって様々です。下記負担額のほか、交通費やランチ代、筆記用具代などの費用も視野に入れておくと良いでしょう。
また、各施設の目的は同じ「復職」ですが、支援内容の特徴にはそれぞれ違いがあります。費用面だけではなく、ご自身にマッチした施設選びを行うことが重要です。

  • 医療機関

再就職のため、主に「病状の回復や治療」を目的としたプログラムを組みます。プログラムは診療報酬上で作られるため一旦費用は発生しますが、支援を受けるにあたっては自立支援医療、健康保険が利用できます。自立支援医療制度を活用した場合、月々の自己負担額は0円~20,000円です。費用は所得額に応じて設定されるため、負担額は人それぞれです。

  • 地域障がい者職業センター

雇用保険を収めている民間企業の休職者が対象で、無料で支援を受けることができます。「職場への適応」を一番の目的としてプログラムが組まれますが、病状を回復させるための治療は行いません。全国的に施設数が少ないため、通所の時間や諸費用が多くかかるリスクがデメリットとなる場合があります。

  • 所属企業内で行われるリワーク支援

職場復帰訓練制度により、対象者が復職した後で定着しやすくするためのプログラムを組みます。企業によっては従業員支援プログラムを利用する場合もあるようです。所属企業内で行われるため、こちらも費用は掛かりません。ただし、一部の企業では費用が求められる場合もあります。

  • 就労移行支援事業所(民間施設)

福祉制度を活用することにより利用できます。月々の自己負担額は0円~37,200円で、費用は前年度の所得額に応じて設定されるため、負担額は人それぞれです。様々なプログラムの内容が選べるため、より個人に適した支援が受けられます。また、休職中の方だけではなく、失業、求職中の方も対象としている施設が多く、頼れる支援先として活用しやすいのが特徴です。復職後の定着支援が受けられるのも、大きなメリットといえるでしょう。



<まとめ>

休職からの職場復帰は、相当な覚悟や心構えが伴うものです。そのような中、お一人で復職に向けての様々な準備を抱え込めば心に大きな負担となり、復職のご希望がかえって遠ざかってしまうこともあるでしょう。そのような時は、ぜひ一人で抱え込まずにリワーク支援を活用してみることをお勧めいたします。

 

設立10年の実績があるマイ・スタイルは、職に関してお困りの障がい者の方々を日々サポートする活動を行っております。今回の記事はリワーク支援での復職をメインにお伝えしましたが、復職が叶わなかった場合でも新たな就職に向けてのご相談を承ります。経験豊富なスタッフに、どうぞお任せください!

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